き2

昨日からの続きです。昨日の記事を先に読んでくださると意味がわかります。

身内がなくなったらしばらく鳥居をくぐってはいけない、これはよく聞かれると思います。でもこれは大きな誤解です。
鳥居をくぐらないように神社にいきましょう。ということではありません。身内に不幸があったときはしばらく神事や神社への参拝は遠慮しておきましょう。というそういう意味です。

たとえば、小説家の方が執筆をやめることを「筆を折る」と表現するようなもの、なつかしい話で盛り上がることを「昔話に花が咲く」というようなものです。
あるいは山口百恵さんが引退するときの「マイクをおきます」と同じようなものですね。ちょっと違うか(笑)
そんなように鳥居をくぐってはいけないというのは、神社へ参りに行かないことの比喩表現なんですね。

身内に不幸があったときにはしばらくの間、神事や神社へお参りすることは遠慮しておきましょうということなんですが、しばらくというのはどれくらいかというと50日間です。
細かいことをいうと、亡くなった方が自分の親なのか、祖父母なのか、配偶者なのか、親戚の誰かなのか、によって10日間のこともあれば、20日、30日といろいろですが、最長が50日間ですら、50日と思っておけば間違いはありません。
50日は神道でいう五十日祭、仏教でいう四十九日がすみ忌明けになるまででという期間です。
それから、もうひとつよくある誤解。それは神道の五十日祭、仏教の四十九日が済み忌明けとなった後のことです。
身内に不幸があったら1年間は鳥居をくぐってはいけない。1年間神社にお参りしてはいけない。という誤解、けっこうよく聞きます。神社への参拝や、神棚を拝むのを遠慮するのは50日間であって、それ以降は50日間遠慮していた分、「しばらくご無礼しました」ということでしっかり参拝、拝むべきものです。

1年というのは喪中(もちゅう)の期間ですね。
おおまかに言うと、亡くなって1年間を喪中の期間といいます。そのうちの50日間(仏教の四十九日)は、忌(いみ)といい、しっかりと故人に祈り弔いに専念し、他のことは慎むべき期間ですね。会社や学校でも忌引という休みの期間もありますし。
忌明け後の残りの期間というのは、普段の生活に戻る途中の期間ですので、派手なことや祝い事、慶事などを控え、少し慎むべき期間そんなイメージです。


だから、神社に関することでいうならば、50日間は参拝、神社へ行くことを控えておく。それ以降は今まで通り神社へ参拝する。(もちろん鳥居をくぐって)。しかし1年間は派手やかな事は控えておくべきなので祭りでの賑やかな騒ぎや、華やかな場は遠慮しておく。そんなところです。


では、そもそもなぜその期間、神事や神社への参拝を遠慮したり、いろんな行事事なんかの参加も慎むのか、ということを話してみます。
まず気持ち的にも身内がなくなったら悲しいので、めでたい事、うれしいことなどできる気持ちにはならないし、している場合でもないでしょう。おめでたい事でも同席したら他の方が気を使ってしまうこともあります。これは一般の社会生活をするうえでのことですね。

それから、「死」というのは穢れ(ケガレ)でもありますから、死に接してケガレの残っている間は、神社へ参拝しない、神棚も拝まないのです。神前へケガレを持ち込む事はもっともしてはいけないことですから。
またケガレが他人へうつらないように全てのことを控えめに、慎むということになります。
神道では、50日間の忌の後には、清め祓いをおこなって、ケガレをとりのぞきます。それ以降は神社への参拝等も通常とおりおこなえます。


するとここで新しい誤解がまた生まれます。この「死」がケガレということ。
生きている間、大切だった人。それが死んだらケガレた存在になるのか。死んだ人をケガレたものとして嫌うか?死んでしまっても大切な人にはかわりない。大切な人が死んだから、それによって自分がケガレるのかという点です。

もう一回だけ最後、明日へつづく・・・


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コメント

誤解がありますよね~
僕もその一人でした。
一年間は、鳥居をとは思っていませんでしたが
一通り納骨までは神事は、ダメと思っていたんです。
で、ブログを始めて色んな神職さんと出会い色々と
教えてもらって判った一人です。
ウチの神輿会では、その様な勉強も今後していこうと
思っています。我々の知らないと言うか無知の部分を
正して敬神的な生活を送れる様にしていきたいものです。
そのために、下御霊の宮司さん、若、仲尾宮司さんにも
協力をお願いしたいのがその部分です!
毎月18日近辺の日曜日を「ごりょうさんの日」として
神輿の練習をしていますが、
お祭りが終われば神道の勉強会を提案していこうと思ってます。
正しい知識で氏神様を尊び御奉仕すれば、又感慨深いんじゃないでしょうか。
あ!神主ライフも参考書に使わせてもらいますよ~

2011/02/12 (Sat) 21:41 | コテツ #- | URL | 編集
勉強になりますφ(..)メモメモ

神主さん、こんばんは~♪
いろいろと勉強になります。
で、いきなりの質問なのですが.....ふと思い出したもので。

死というのがケガレとありますが....そういえば、子供の初参りで、子供を産んだばかりの女性はケガレていると言われる神社がありました。神社にもよるのでしょうか?? または、死≒ケガレと同じ様に、これも何らかの意味があるのでしょうか??
また、機会があれば、是非教えて下さいませ。

*ps*
ここで知った、釣り好きな花山稲荷の神主さんからブログにコメントいただきました。武信稲荷の神主さんといい、花山稲荷の神主さんといい、とても心優しい御方でとてもうれしくなりました♪ どうぞ、これからもちょくちょくお邪魔させていただきますが、よろしくお願いいたします。(*^_^*)

2011/02/13 (Sun) 22:34 | ピサちゃま♪ #- | URL | 編集

ケガレの思想は よく分からないです。
とことん教えてください。 どうして『ケガレ』を神前に持ち込んでは駄目なのですか
ケガレって『何』なのですか。
日本人が使う言い回しで過ぎ去ったことは『水に流す』などと言いますよね、 これは 神道から、ケガレの思想から、来てるものでしょうか?
水に流す は 禊ぎや祓いのことで 『罪穢れを水に流す』ことで“清浄”になる? のかな
言い回しで使う 『水に流す』はある一面は美徳なイメージがあるけれど私は あまし好きくないです。 全てを流してしまうと“忘れて”しまいます。 すると同じことを繰り返してしまうというのも起こってきますものね

2011/02/14 (Mon) 04:37 | はんのき #- | URL | 編集
コテツさま

すばらしい神輿会ですね。知識が絶対的に大切なわけではありませんが、しかしおっしゃるように正しい知識をもって氏神様を尊び御奉仕すると今までとはまた違ったものも得られるでしょう。知識とは必要なものですしね。
正しい知識ということでは神主ライフはあまり役にはたたないかもしれませんが・・
わたしも協力しますが、なにより下御霊の方々は学者の家系ですからたのもしいですね。わたしも教えてもらわないと。

2011/02/14 (Mon) 21:36 | 神主 #X.Av9vec | URL | 編集
ピサちゃま♪

質問については次回記事で書いていますので確認ください。
花山さんはマジメでまっすぐな素晴らしい神主さんですよ(私と違って(汗))
こちらこそどうぞヨロシクお願いいたしますm(_ _)m

2011/02/14 (Mon) 21:39 | 神主 #X.Av9vec | URL | 編集
はんのきさま

ケガレって何ですかについては次回記事で書いています。
どうして『ケガレ』を神前に持ち込んでは駄目なのですかといわれても・・・説明はなかなか難しいですね。どうして食事している最中にう○この話し(失礼)をしては駄目なのですか。という質問と同じようなものだと考えてみてはいかがでしょう。

「水に流す」の語源は(ケガレの思想ではないでしょうが)そうですね。神話のイザナギノミコトの禊にはじまり、海や川での禊により罪穢れを清めるというそれ。また物理的に水で洗うとキレイになりますし、少し前までは川で洗濯してますし。ケガレ、ヨゴレを水に流すとは割と自然な発想だと思います。

2011/02/14 (Mon) 21:54 | 神主 #X.Av9vec | URL | 編集
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2013/05/11 (Sat) 23:24 | # | | 編集
Re: 忌明け前に仕事で神社へ


5月14日にということでしたら今日ですね。
間に合うようにお返事できませんでした。
すみません。

本来ならば遠慮されるのがよいと思いますが、お仕事で行かれるということですから、そういうわけにもいかないだろうと推察します。
ですから参拝ではない、とするしかないと思います。神社に一切立ち入ってはいけないというわけではありませんから。
結論はいつも通りお仕事をされればどうでしょうか。(どの程度の案内かがわかりませんが)

2013/05/14 (Tue) 22:11 | 神主 #X.Av9vec | URL | 編集

お教え下さい。
毎月三島市の三島大社へお参りしています。
鳥居を潜って参拝しまが、帰りは鳥居を潜らず、鳥居の外側を回って出る。
出たら振替って一礼するのがマナーと、某神職様から聞いたことがあり、以降はその通りにしてきました。
これは正しいのでしょうか?

2014/05/21 (Wed) 04:22 | トミー #- | URL | 編集
トミーさま

某神職というのがどういう方なのか、というのがキモになりそうです。本職の方でしょうか。
もし三島大社さんの神職がそのようにおっしゃっているのならば、三島大社さんではそういうルールがあるのだと思います。神社ごとに独自の参拝作法があることはよくあります。

ただ、一般的には、帰りは鳥居の外側をまわるというそういうマナーというのはありません。
振り返って一礼はマナーとして正しいといえます。

2014/05/23 (Fri) 19:19 | 神主 #X.Av9vec | URL | 編集

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