コトバノコト

先日とある方にメールをお送りし、その返事がかえってきました。
メールのはじめは「拝復」ではじめられていました
拝啓 ○○様 ときたようなお手紙にお返事をだすときなどに拝復を使いますね。

メールが一般的につかわれるようになって10年近くなると思います。私も10年ほどはメールを使っていますが、これだけ丁寧なメールが返ってきたのははじめてです。それで少し思ったことがあったので記事にしてみます。

私はメールで文章を送るということと、手紙に書いて文章を送ることは、文章を送るという意味では同じですがちょっと違うような気がしています。
たしか過去記事でも同じようなことを書いている気がしますが、これだけ記事数が増えてくると忘れていることもあるので気にせずに続けます。


お手紙を出す場合は、自分の書いた文を相手がよむのにはしばらく時間がかかるというのが前提です。郵便で送ると届くのが早くても翌日でしょうし、届いてから相手が読むまでにもさらに時間がかかるかもしれません。
手紙を書くときには、そのようにタイムラグがあることを踏まえて書くのもひとつの楽しみなんだと思います。
メールは文書を書くという意味では手紙と同じですが、どちらかというと電話に近い気がします。送信するとすぐに遠く離れた場所でも届いています。地球の裏側にある国であっても時間差はありません。
だから電話のようにリアルタイムで会話が成立する、そのためテンポよく送信することも影響しているのかもしれませんが、長文になるよりも短文にするほうがマナーに沿っていると聞いたことがあります。
手紙の場合は届くまでに時間がかかるので書き忘れなどないようにしますが、メールは書き忘れがあってもすぐにもう一通送れますからね。


まとめると手紙を書くときはじっくりと時間をかけて、言葉を選びながら、表現をかんがえます。(と私は思う)
たとえば結論だけかくなら「道で美しい花を見た。」これだけですむのでしょうが、言葉をえらんで表現を考えるといろいろな書き方があると思います。
何気なしに歩いていたらふと目に飛び込んできた。名前は知らないけれど、踏み潰されそうなところで、小さくも凛とした姿で咲いていた。

同じことをあえて「道、美しい、花」これらの言葉を使わずに書いてみました。でもなんとなく想像できませんか?

日本語は表現が無数にあって、すごく繊細です。これは他の国の言語にはない特徴で、日本の文化そのものでもあります。


神主が奏上する祝詞もまた美しい言葉をよりすぐりつないでゆきます。祝詞には本来いろいろな形態があるのですが、神主の奏上する祝詞は神様に申し上げるものですから最上級の言葉を選びます。
その結果、聞く人にもすごく美しく聞こえます。

私がいつも使う表現ですが、
住所が京都市中京区三条大宮の仲尾宗泰さんが(←私のことですが例です)神社にやってきてご祈祷しますと祝詞で奏上する場合。

「千年を経たる京の都の最中なる三条大宮に住まえる仲尾宗泰が今大前に参出できて・・・」

と表現します。これ読んでみるとわかると思いますが五・七のリズムになっているんですよね。言葉も美しく、また聞いていても美しく聞こえるようにそうなるようにしていんですが。

「ちとせをへたる きょうのみやこの もなかなる ・・・・」ってね

なかなか難しいこともありますけれどね


長くなったので明日へつづく・・・(かもしれない)
一応今日の記事だけでも完結しているかな


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コメント

私は日本社会や日本人社会で生きていこうと思ったことがないで、日本語での丁寧な表現や態度はそれほど学びませんでしたし、これからもしないと思いますが、日本語は人間関係の距離感を示す敬語や敬意表現は非常に難しいと思います。

>日本語は表現が無数にあって、すごく繊細です。これは他の国の言語にはない特徴

それぞれの言語はそれぞれのあり方とそれぞれの場面で繊細で、美しいだとガイジンの私は思っています。さすが、神主さん。ないことを証明するのは非常に困難ですが、ガイジンの私など絶対に言えない話です。
日本語が繊細に感じられるのは、平安時代ごろからの文学のおかげでしょうね。繊細であるのと同時に、男もメメシク泣くのが美点の平安時代。万葉集のころは、女もタクマシイ、ますらお振りの時代。
祝詞は美辞麗句で書くので日々そういう世界に接しておられる神主さんはそう感じるのでしょうね。
最近は英語には聞こえない英語で歌う歌手や、日本語には聞こえない日本語で歌う歌手が多い印象を与える日本。ガイジンには非常に不思議なところです。 

2009/09/23 (Wed) 16:41 | Peter #JyN/eAqk | URL | 編集
手紙・・・

遠くにいる人に同じことを伝えるのでも手紙とメールじゃ違いますよね。
・・・以前、遠くに進学してしまった先輩に募る想いを伝えんと、手紙を書いたことがあったのですが、投函してから恥ずかしいやら後悔やら、もう着いたのか、もう読んだのかわからず、生殺し状態でした・・・。

デコレーションメール作るの苦手だし、手書だと思いっきり可愛い子ぶれると思ったんですけどね・・・。
ってなんかこんな話してすいません・・・。

2009/09/23 (Wed) 21:06 | 鈴芝 #UVvdzUT2 | URL | 編集
Peterさま

おっしゃるとおり、人間関係や立場によって表現を変えますし、このあたりが尊敬語、謙譲語、丁寧語など繊細な変化をみせます。
それぞれの言語はそれぞれの場面で美しいのもおっしゃるとおり。会話中心のコミュニュケーションで発揮されるもの、音の非常に美しいもの。など様々です。
その中でも日本語は繊細で多彩な表現をもち、文としての美しさ多彩さでは群を抜いていると思います。といっても私は他国語をほとんど知らないので勝手にそう思っているだけですが・・

2009/09/24 (Thu) 19:51 | 神主 #X.Av9vec | URL | 編集
鈴芝さま

そこが手紙のいいところではないですか?メールにはない実際に書く手紙のいいところ。

>ってなんかこんな話してすいません・・・。
若い話題でコメントを読んでいて楽しいですよ。自分にも若さがもどるようですので歓迎ですよ(*^ー゜)b

2009/09/24 (Thu) 19:54 | 神主 #X.Av9vec | URL | 編集

日本語はやっぱり五・七調が美しくきこえますね。
英語も古いイギリス英語の朗読のリズムが美しくて好きです。
流行のラップも韻をふんでいるとイィ..と思います。
この個人的な好みはどこからきてるんだろうとおもったりもしますが。

2009/10/11 (Sun) 14:06 | るる #- | URL | 編集
るるさま

言葉のもつリズムはそれぞれ特徴がありますからね。
いま個人的な好みとおしゃるそれは人がもつ共通のものではないでしょうかね?私も同じもの好きですよ。

2009/10/11 (Sun) 22:59 | 神主 #X.Av9vec | URL | 編集

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