2008.05.23 Fri
あの日の思い出2
今日は沖縄では梅雨入りしたようですが、京都は朝から天気がよく外で作業をしていると汗がダラダラと流れてくる、そんな暖かさです。
こういう日には私には思い出される光景があります。
今日と同じようないい天気、夏にはまだ少し早いのだが、ちょっと動くと汗がたらたらと流れてくるそんな日だ。
炎天下のグラウンドでは球児たちが白球を追いかけている。暑く乾いた空気の中で金属バットがボールをはじく
「キィーン」
という音が響き、その音を合図にダイアモンドに散らばる選手が一斉に動き出す。
私はマウンドに立ち尽くしていた。
渾身の一球だった。相手は卒業後はプロ入りが噂される屈指のスラッガー。
ベンチからの指示は敬遠。
・・・しかしキャッチャーも、後ろで守っているチームメイトも同じ気持ちでいてくれる。
打たれても悔いはない。勝負だ。
そして、審判のゲームセットの声。
最後の夏が終わった。
試合の後、皆が解散したあとも私はしばらくそこから動けなかった。しばらく一人でそこにいたかったから。
最終回までチームは勝っていた。彼を敬遠していれば試合には勝っていたのかもしれない。
チームメイトはあの場面で敬遠して勝っても意味はなかった。そう言っている。
しかし全員がそう思っているわけではない。中にはあそこで敬遠して試合に勝ちたかったと思っているものもいた。
でも口には出さずあれでよかったと元気のない笑顔で言ってくれる。
それがつらかった。頭の中からその元気のない笑顔がうすれるまでその場所にいようと思っていた。
「タッタッタッ」
後ろから人の走る足音が聞こえる。
「せんぱ〜い。お疲れ様でした」
応援にきてくれていた子だ。ルールはあまりよくわからないらしい。
「コレ、どうぞ」
よく冷えた、うすいレモン味のスポーツ飲料
「もうちょっとで勝てたのに、惜しかったですね」
「あぁ、そうだね」
「みんなもどっちが勝ってもおかしくなかったって言ってました」
「あぁ、そうだね」
「でも先輩のピッチャーのときに最後にホームランがでれば勝ってたのに」
「え?」
「あ、あの、ホームランがでれば得点が入るから、それで試合に勝って・・」
「ぷっ(笑)ははは。」
「ピッチャーが投げたボールをバッターが打ってホームランになるんだ」
「だから僕はホームランを打たれないようにしないといけなかったんだよ」
「あ・そうなんですか。 実はあまりわからなくって(。><)」
「そうみたいだね(笑)」
「でもみんな言ってました。最後は敬遠でなくて立派だったって」
「あぁ、ありがとう。笑ったおかげで元気になったよ」
「勝負して試合には負けたけど、後輩達がそれを見て何かを感じてくれたかもしれないよね」
そして私はよく冷えた、うすいレモン味のスポーツ飲料を一気に飲んだ
こんな日にはそんな光景が思い出されます。
植木の散髪をしてハシゴから下りてきて、そんなことを思い出して「ふぅ〜」と一息ついていると
「タッタッタッタ」
後ろから人の走る足音が聞こえます
「なにしてんの〜?」
近所の小学生の子でした(ピアニカの練習をしていた子)
「ホラ、あの高いところの植木の散髪してたんやで」
「ふぅ〜ん。コレ、あげる」
うすいレモン味のアメさんでした。
この物語は一部フィクションを含みます。実話部もあります(笑)
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FC2ランキングへ1票入れる| ひとりごと | 19:00 | comments:12 | trackbacks:0 | TOP↑


まるで映画の一コマのような青春ですね(笑)
涙あり恋(?)ありの部活は私も忘れることはないです。
ライバルの演奏を聞きながら舞台裏で順番を待つピリピリとした雰囲気や、観客席からの視線を受けて暑い舞台で(ライトで舞台上はとても暑いのです)極限の緊張感の中、演奏した時など・・・。
楽しいことばかりじゃなかった。むしろ辛いことのほうが多かったと思います。それでもいい思い出になるのは青春を全てそれに注いだからなんでしょうか。
| 彩 | 2008/05/23 19:55 | URL | ≫ EDIT