2007.10.18 Thu
神主の身の上話5
朝の部では、ふたたび施設へもどり夕方まで缶詰となります。
昼食までの朝の部
夕食までの昼の部
ここでは神主の基礎となることを徹底的に教わります。それこそ用語から、ものの名前、概念、高天原(たかまのはらにかむずまります〜)の大祓詞など覚えます。もちろん難しいことはわかりませんので、慣れるだけ、触れるだけ、聞くだけ、それにしても次から次へと新しい言葉、概念が洪水のように流れ込んできます。
おそらく頭はパンク寸前、パニックに陥る人も大勢いたのでしょう。
その中でも一番長い時間をかけるのが祭式(さいしき)です。
祭式とは当ブログにも何度も登場している言葉ですが、まぁ神主の作法というようなものです。神前での振舞いかた、祭りの仕方のことですが、ここでは神主としての所作がメインです。
神前に進む場合は先ず小揖(「しょうゆう」浅く礼をすること)、次に左足、右足、左足と三歩進み、深揖(「しんゆう」深く礼をすること)、といった動作の決まりごとを学びます。
この間ずっと正座です。一体何時間になるのか、わかりません。とにかく朝から晩まで一日中 正座していますから足が痛くて仕方ないのです。
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夕拝。これは朝拝と同様、神前で大祓詞を奏上して神を拝むわけですが、朝拝と違うところは本物の神職様たちがいないということです。
それがどういうことかというと・・・
間違えるのです。
大祓詞は祝詞の中でも長いものですから、途中で間違えてしまい最後までできないのです。朝は5巻(5回)繰り返して奏上です。夕拝は閉門したあとですから、神様と私達だけです。御前で拝ませていただきますと神様に申し上げて、朝まででもできるのです。
間違えずに最後までできるまで10回でも20回でも30回でも・・・
真っ暗な神殿で、ひたすら大祓詞をあげつづけます。
さすがに朝からずっと正座しっぱなしではもうこの頃にはヒザがガクガクと震えてきます。
途中で泣き出すものもいます。
「僕には無理です」と帰るものもいました。
「骨が折れた〜」と言って足を投げ出すものもいました(もちろん折れていません)
・・・・夕拝を終えるころには10人くらいは脱落していました。
その後はさらにまだ夜間の部、深夜の部へと続きます。
夜間の部、深夜の部では再び祭式の稽古です。
だいたい深夜の12時〜1時頃、その日の予定が終了した段階で就寝。ドロのように眠ります。そして翌朝5時に起床、禊(みそぎ)から再び1日が始まります。
そんな1日のスケジュールを2週間こなしてゆきます。
唯一入浴の間だけが解放された時間です。
食事は全員で一緒に食べます。もちろん正座で食べています。何が辛いかって、前の日から1日10時間以上正座し続けています。ヒザがガクガクとする足で正座をすることが辛い。
食事は全員が出されたものを残さず食べ終わるまで終わりません。
だから皆、少しでも早く食べて足を楽にしたと必死です。そんな中もし食べ物の好き嫌いがある人がいようものなら、その人が食べ終わるまで全員が正座のままですから、全員のにらむ視線がその人の箸と口に集中するわけです。
そんな人がいれば若き日の私なども「オイ、お前それアレルギーやから食べられませんと言え。俺が食うから」と気が立ったりしていました。
そんなこんなで2週間が終わるころには、最初の半分くらいになっていました。
私は神主になりたくて養成所に入所したわけではないので、「こんなことやってられるか」と途中でやめそうなものですが、なにぶん負けず嫌いなので途中で投げ出すのが悔しくて、それだけで最後までやりました。
こうして私は正式に神主養成所虎の穴(仮名)へ入所することとなりました。
つづく・・・
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| 神主のはなし | 21:52 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

初めまして、神主養成所虎の穴(仮名)ものすごい所なんですね…。
神戸の友人が神主の資格をとったと簡単に言っていましたが…
同じ事をしていたのでしょうか?
くわしくは語っていませんが。
| 通りがかり | 2007/10/19 15:23 | URL | ≫ EDIT