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続 恋文

昨日からの続きです。今日はじめての方は昨日の記事を先に読むと意味がわかります。


先日、異性へのアプローチは、外国の方は直接的に言葉でアプローチする「直接型」に対して、日本は恋文、ラブレターで恋心を伝える「文通型」であるというはなしになりました。
現代、日本では携帯メールが爆発的に普及しました。欧米諸国よりずば抜けて普及率が高い。これは日本人の「文通型」と一致したからでしょう。

手紙は当たり前ですが文字のやりとりです。相手の顔が見えない、顔の表情の変化や、声のトーン、声の大きさがわからないので、言葉を選んだり、言い回しを考えて、相手がどう受け取るか、どう反応するかな・・・と想像してながら書きます。
「これってスゴくいい」と私は思うんです。
手紙を書くときは受け取る相手のことを思い浮かべますから。自分の相手に対する思いが文面に表れてくると思います。受け取る側も相手を想像して読みます。

Eメールは送るとすぐに相手に届きます。そのためリアルタイムでのやりとりができます。そういった意味では「直接対話」に近いものがありますが、それでも相手の反応を思い浮かべて送るのは同じでしょう。


さて手紙が恋のこととなると、言葉、書き方、表現いろいろと相手の気を引く工夫が凝らされるようになる。かけひきが生まれます。

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かけひきは「直接対話」のほうがより必要になるのでしょう。
ただ手紙でのかけひきというと、直接的なものとはまた質の違うものになると思います。

これは昔、命がけの大恋愛をした相手に送った恋文です(歌)
相手は若くして夫に先立たれた、非常に美しい女性でした

うち出ででもありにしものを中々に 苦しきまでも嘆く今日かな

ついつい貴女に打ち明けてしまった。この心の内の貴女への想いを・・・
だから今日もまた一日、胸が苦しくて嘆いています


それに対して相手からきた返事です(歌)

今日のまの心にかへて思ひやれ 眺めつつのみ過ぐす心を

貴方は今日を嘆いて過ごしたとおっしゃいます。
でも私の心の内を想像してみてください。私の心の内に思い巡らせてみてください。
どうしようもできず、ただ想い悩んで過ごしていたことを・・・


これは最初のときのやりとりです。この後どんどん深い内容のやり取りが続くわけですが
。この手紙のやり取りだけでも結構なかけひきが展開されています。

ストレートに表現するのではなく、遠回りに、それとなく、というのもあるでしょう。
なにかを引用することもできます。
表現の仕方によって相手の想像力を借りることもできます。
昨日の荻野さまのコメントにもありましたが、漢字を使うか、ひらがなか、カタカナか。これでも違うでしょう。
奥が深いですね。

そうそう、かけひきと言えば、私は例えばこんなかけひきが得意です。

レモン汁で字が書かれていて火であぶると文字が浮かび上がる

言葉と言葉の間に余計な文字を入れて、あるルール通りに余計な文字を省くと文が出来上がる

文字がデタラメに並べられていて、正しく並べ替えると正しい文になる

など、かけひきのバリエーションは多彩です。


※恋文注釈
昔・・・長保5年(1003年)4月〜寛弘元年(1004年)1月の間の事。
私・・・為尊親王の弟冷泉帝 第四皇子帥 宮敦道親王。
相手・・和泉式部(いずみしきぶ)平安時代中期の女流歌人。中古三十六歌仙の一人。
出典・・和泉式部日記


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| その他のはなし | 18:34 | comments:14 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

手紙

ものを書くのが好きです。こうやってブログなどをさせて頂いていますが、顔も声も知らない誰かに向けてお手紙を書いているような気分で綴っています。一気に書き上げるとき、後からおかしなところを添削するときもあります。
日本語はとても難しいですが、その分、とても美しい言葉だと思っています。先日のコメントのように、漢字・平仮名・カタカナ、そして現代はJapanese Englishをも駆使して文章を書きます。この文化を伝えていかなければと思いますが、言葉は生き物です。平安の昔から進化と変貌を繰り返し今の言葉となっています。これからも変わるでしょう。
枕草子が書かれたとき、その文章は今にたとえるなら、それこそ女子高生言葉みたいな衝撃だったと聞いたことがあります。平安の昔でそうだったのだから、現在のおかしな言葉や文章の使い方はさもありなんです。
しかし、それでも私は小学生に英語を教える前に、正しい日本語を教えるべきだと思っています。「声に出して読みたい日本語」でしたっけ、とてもよく売れましたね。そうやって日本語を大切にしたい人が多くいることが嬉しいです。
英語には男言葉、女言葉の違いはそんなに大差はありません。一つの言葉に対して、日本語みたいにたくさんの言いかたもありません。日本語ほど言葉の力が大きな言語はないと思います。
長々と綴って申し訳ありませんでした。ここまで読んで頂いた方、ありがとうございます。(まだまだ書き足りませんが)

| 阿修羅王 | 2007/10/02 21:36 | URL | ≫ EDIT

こんにちは。
恋文ですかぁ…ん〜思い起こせば数十年間、まだ携帯電話やポケベルやら何やらが普及していない時代…かつての恋人と交換恋文してましたね!懐かしい…今の時代では考えられないかもしれませんね。メールとは違って無機質な感じがしないのがいいもんですよね…♪

| 青森かずき | 2007/10/03 11:45 | URL | ≫ EDIT

 ランキングクリックしておきました!

毎日楽しく拝見させていただいております。 私のブログはまだまだですが頑張っておりますので気が向いた時にでも覗いてください

| 世界一の不動産王 | 2007/10/03 16:26 | URL | ≫ EDIT

恋文=良い響きですね

メールでは表現出来ませんね。
手紙を書こうとしてなんでも無い漢字が書けないのに唖然としました。
メールの弊害ですね。

和泉式部の逆修塔が足摺岬の38番札所金剛福寺にあります。

| Bako | 2007/10/03 19:34 | URL | ≫ EDIT

恋文の国でよかった♪

メールが普及して 便利だと感じるのは
仕上がった文章を読み返したときに
書き直せることですね。

相手の反応を、思い浮かべながら
私の伝えたいことは
理解してもらえただろうか。

いくら考慮しても
会話と違い、一方的になるため
説明不十分で行き違いがありますね^^;

そんな理由で
私のメールには補足がつきものですね。。。

季節の挨拶から始まる手紙をいただくと
日本人でよかった♪
と感じます。

| びぃナス | 2007/10/03 20:57 | URL | ≫ EDIT

阿修羅王さま

こんばんは。
>私は小学生に英語を教える前に、正しい日本語を教えるべきだと思っています。

全く同感です。国語力の低下が著しいようですものね。自分の国の言葉を知ることで、自分の国が好きになるきっかけになるかもしれません。こういう美しい言葉であればなおさらです。

| 神主 | 2007/10/03 23:25 | URL | ≫ EDIT

青森かずきさま

こんばんは。
そうですよね。手書きの手紙はあたたかさがありますよね。
それこそ気持ちを伝えて、気を引くためにいろいろ考えて・・・
いいですよね。

| 神主 | 2007/10/03 23:29 | URL | ≫ EDIT

世界一の不動産王さま

こんばんは。
どうもありがとうございました。

| 神主 | 2007/10/03 23:32 | URL | ≫ EDIT

Bakoさま

こんばんは。
私も最近は手書きするときに漢字が出てこないことがよくあって、愕然としています。
祝詞は普段から筆で書きますから、祝詞で使うような漢字はまだ出てきますが、普通の文章で使う漢字が冬眠しています。なんとかしないと・・・

>和泉式部の逆修塔が足摺岬の38番札所金剛福寺にあります。
私は恥ずかしながら聞いたこともありませんでしたが、どんなところなのでしょうか?

| 神主 | 2007/10/03 23:38 | URL | ≫ EDIT

びぃナスさま

こんばんは。
>仕上がった文章を読み返したときに書き直せることですね。
そうですねこれは便利ですよね。下書きから清書がダイレクトですからね。

>いくら考慮しても会話と違い、一方的になるため説明不十分で行き違いがありますね^^;
私もそうですが、でもそれもまた良いかなとも思いますね。相手の受け取り方しだいってのも・・・

| 神主 | 2007/10/03 23:44 | URL | ≫ EDIT

え?

神主さまの本名って、宮敦道親王だったの?
↑おいおい^^;

わたしはその昔、あぶりだしで字をよもうとして紙を燃やして結局よめなかったという過去を持っています。
↑そんな私もいちおう、日本人w

| なな | 2007/10/04 01:54 | URL | ≫ EDIT

あ、そう来たか

と、おもしろく思いながら読ませて頂きました。
男の人の恋文を読むと、本居宣長の「もののあはれ論」を思い出します。
紫文に出てくる某色男よろしく、恋して、悩み弱りきった男心は母性本能を擽るものですし、「ありのままの心を素直に歌に詠む文化」栄えるこの国に生まれついたのですから、神主さまも是非、更に素晴らしい恋文でもって、次代の恋こそは成就させてくださいませ(笑)

| 荻野 | 2007/10/04 11:09 | URL | ≫ EDIT

ななさま

ふたたびこんばんは。
いいえ。前世が為尊親王の弟冷泉帝 第四皇子帥 宮敦道親王です(笑)。前世って仏教的な言い方ですね。まぁその言い方が一般的に認知されてますものね。

あぶりだしの文字を自分で書いた?
あぶりだしの手紙をもらった?
いずれにしても中々粋なことをしていますね(笑)

| 神主 | 2007/10/04 22:39 | URL | ≫ EDIT

荻野さま

こんばんは。
えっ!?恋して、悩み弱りきった男心は母性本能を擽るものなんですか?
わかりました。明日から、力いっぱい悩んで弱ります(笑)。力いっぱい弱るっておかしいですね。

>次代の恋こそは成就させてくださいませ
これは前世の恋が報われなかったから励ましてくださっているのですか?
ありがとうございます。がんばって更に素晴らしい恋文を書きます。できあがったらこのブログで紹介しますので皆に採点してもらうと・・・

| 神主 | 2007/10/04 22:48 | URL | ≫ EDIT















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