土地専門

本日、うちの神社の近くでおこなわれる建築工事の安全祈願祭を神社でおこないました。一般的には建物をたてる場所で地鎮祭(じちんさい)をおこない、土地の神様にこれからこの場所に建物をたてますと奉告し、建築の神様に工事が無事にすむように願います。
本来はその後に上棟祭(じょうとうさい)、竣工祭(しゅんこうさい)をおこなうですが最近は省略されたり、簡略化されたりすることが多いようです。神主の立場としてはやはりきちんとすべてのお祭りを行ってもらいたものですが、できなければ簡略化してもよいので上棟祭も竣工祭もおこなってほしいですね。

地鎮祭で土地の神様に建物を建てると奉告し、建築の神様に安全を願ったわけですから、工事が終わったのなら土地の神様には完成しましたと奉告し、建築の神様には無事に終えられた御礼を申し上げるのが礼儀です。(竣工祭がそれにあたります)
人間社会でもお願いをしていたことがおわったら報告しますものね。ごく普通の礼義として。なので竣工祭はぜひやってほしいものです。

本日は建築場所ではなくて、御施主さんや建築会社の方々が神社に来られて安全祈願をするという形でお祭りがおこなわれました。現地で地鎮祭をおこなうには日程の都合がつかなかったのでしょう。たまにこのような形式でのお祭りもあります。
これは土地に関連するお祭りなのですが、先日おなじような土地のお祭りに関する問い合わせの電話がかかってきました。
建物を解体して新しく建て替えるので、土地を浄化するというか、今まで御世話になった古い家に感謝して御礼をいって、新しい建物が無事に建つようにしたいのですが、それはどうすればよいのでしょうか。というような内容。
大変すばらしい御心がけですし、内容はまさに先ほどの地鎮祭とかそういう土地に関連するお祭りの意味そのもの。地鎮祭はサラ地の状態でお行いますが、古い家に感謝申し上げてからということですから、解体工事前に清祓いをおこなってはどうでしょうか?
とお答えしたら、それはどうすればよいのですか?的なご質問が。

おぉぉ!ご自分で祭典をやるっていうことなのですね。それもある意味素晴らしい心構えだとも思います。古いお家や土地にも誠意が伝わるように思いますし。
ただひとつ難点は、祭りの方法を電話で説明するというのは不可能だということでしょうか。何を用意して、祭壇をどうつくって、神饌はなにを、祝詞は、清具は、祭典次第は、そもそも用語、道具の名前から説明しないといけない・・・
・・・無理です( ̄_ ̄|||)

関東の方だったので私が行くことはできませんから、近くの神社から神主をよんでするのがよいと思いますよとお話すると、
「でも自分のところの最寄りの神社は「○○神社」で学業の神様だから土地のことをお願いできないから困ったなぁ。武信神社さんは土地専門とネットに書いてあったので、やり方を教えてもらえるかと思って電話したんです。」
とのこと。


電話では詳しくお答えしたのでわかってもらえたと思いますが、いくつか間違いが・・・
学業の神様、商売繁盛の神様、縁結びの神様、厄除けの神様、こういうご利益がありますというのはよく聞きますが、それは学業専門、縁結び専門とかそういうことではなく、神様はすべてのことに力を授けてくださいますが特に学業について、縁結びについて特に、ということで学業のことしかダメなんてそんなことではありません。

私たちは神様のことを擬人化して人の姿でイメージするのでついつい「個体」と考えてしまいがちですが、決して個別の存在ではありません。イメージしやすいように表現すると、いろんな神社の神様は、神様の先っちょが神社にいてくださる。先っちょというくらいですからずっと後ろにつながっていてこの世のすべてのもの、他の神様ともつながっています。(それらは私たち人間ともつながっているのですが)
だから学業の神様もほかの縁結びや商売繁盛の神様とも後ろでつながりますから、近くの神社でお願いしたらいいですよと。


うちの神社が土地専門の神社とネットに書いてあったというのも大きな勘違いです。一体なぜそんなことが書いてあったのか謎ですが・・・
以前にも、うちの神社のことを名付け専門の神社と思っておられた方がおられました。それもすごい思い込みだなぁとそのとき驚きましたが。ネットにはいろんなことが書いてあるんですね。
ということでお近くの神社が商売繁盛の神様、学業の神様だったとしても厄払いの御祈祷はしてもらえますし、安産祈願もできますから大丈夫です。お近くの神社へGo!


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たきびだたきびだ | Home | 秋祭り終盤

コメント

餅撒き

今晩わ、いつもありがとうございます。

ネットが普及する以前から、いろいろ巷間では、御利益が語られてますよね。御利益だけなら良いですが、反対の事もいろいろと…

うちの家では何故か、お伊勢さんは夫婦二人だけで詣出たらアカンとなってました。理由は単純、女性の神さまやから。焼きもちやかれると

れれれ?

現在はネットとパワースポット流行りで更に複雑怪奇な情報がバッコしてます。

半面、お話しにある棟上げ式、子供の頃は、決まって餅撒きしてたんですがね…廃れましたね

当時は一戸建は大変なこと(めでたい)で、近隣の人たちにも喜びをわかちあう意味あいもあったんでしょうね。大工さんも企業の一社員(下請け業者)とかじゃなしに棟梁・親方の仕事でしたものね。現在みたいにキット組み立てじゃなしに、現場で柱を鉋で削ってましたし…

子供の頃は、その現場から出る木の切れはしや釘とか宝物でした。なのでよく工事現場を見てました。棟上げの弊についてる扇が欲しかったのを覚えてます。

おやすみなさい

2014/11/27 (Thu) 21:42 | ジンジャー #- | URL | 編集
ジンジャーさま

上棟祭はたまにさせてもらいますが、餅まきはやるところないですね。地域的なこともあるかもしれませんが。

鉄筋コンクリートつくりの建物の場合、棟木がないわけですが、上棟祭をしました。
木造の場合、槌打の儀式で、槌で柱をこーん、こーん、と打つわけですが
かわりにボルトを、ギュっギュッと締める、というのも以前ありました

2014/12/02 (Tue) 22:16 | 神主 #X.Av9vec | URL | 編集

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